未完成(徒歩日本横断#58)

58日目の今日は応援してくださっている方のご好意で泊まらせていただいた四日市のホテルから歩き始める

そして新たな相棒の看板を昨晩こしらえた

去年までと違って今年はコロナもあるのでここまではご配慮も含めて看板をつけていなかったが、都会エリアの東京を含めた東海道を抜けることと、情勢もだんだんと落ち着いてきたことを考慮してのこのタイミングだ。

やはり看板をつけると身が引き締まるというか、「よしやるぞ!」感が漲ってくる。より人に見られるということも良い意味でも悪い意味でもあるが、そこは良い面を取ってつけることにした。

気持ちを新たに歩き始める今日は松阪市街まで48キロの長丁場。理由はこれだ。

明日の午前中を最後に天気は大崩れしていき、台風の進路によっては歩けない可能性もあるため今日のうちに距離をなるべく稼いでおきたいのだ。

そうと決まれば早朝から出発!といきたかったが、最近朝早く出発する習慣があまりなかったのでダラダラしていたら7時になってしまい慌ててチェックアウト

朝の四日市市街を抜けて、一路進路を西から南へ、紀伊半島最南端へ向かって歩き始める。

東京からお世話になり続けた東海道もこの四日市を最後にお別れだ。ちなみに東海道はこのまま100キロ以上西へ、最終的には京都の三条大橋まで続いている。

そして国道1号をしばらく歩いて、ちょうど日本橋から400キロ地点のキロポストを境に国道1号ともお別れ

東京からこの道は400キロ続いてるってロマンあるよなぁ…1から始まるキロポストが400まで刻まれるってやっぱりすごい。ちなみに国道4号は700も刻まれるけどね笑笑

そして国道1号をそれてからは、県道をまっすぐ進んでいく。

ただまっすぐ進めば10キロほどで国道23号に突き当たりそこから今日はひたすらまっすぐ松阪まで行けば良いだけなのだが、今日は色々考えることが多くてついボヤッと歩いてしまう。

一番の杞憂はやはり天気。伊勢志摩を回るか、まっすぐ山を突っ切って尾鷲に抜けるかで永遠に迷う。天気が良ければ伊勢志摩一択なのだが、いかんせん伊勢志摩はあまり補給もなく、道の駅もなく、天候の荒れ方によっては全く動けなくなることもありうるよなぁ…

どうすればいいかなぁ…

なんてウダウダ地図を見ながら考え1時間ほど歩いて自分の現在地を改めて見ると驚愕の事態

なんとまっすぐ進めばいいだけの県道のはずなのに、全く違う考え事をしていたら見当違いの道へと気付けば逸れていたのだ。

ぼやぼやしすぎた自分が悪いが、どうやら途中工事のようなところを通って多少道が変わっていたようで、誘導員に案内されるまま進んでしまったせいで南に向かうはずが2キロほど西へ進んでしまっていたようだ…

なんというイージーミス

ただでさえ長距離移動の日に2キロプラスで歩くことによって50キロ移動が確定し、イライラが止まらない。そしてこんなことでイライラする自分の情けなさにもイライラして無限ループ

道端の石を蹴っ飛ばしまくっても、叫んでも、イライラが止まらない。普通ここまでイライラすることはないけど、長旅で色々溜まってるものがあったのかもしれない。先行きの見えない天気も然り、時間を無駄にしたのもしかり…

とりあえずそんなちっちゃな自分が情けなくて仕方なくて、もうどうすることもできず、走ってみた。

重いバックパックを背負うと5分も走り続けられず、立ち止まって、息を整える

少し気持ちが落ち着いてきた

汗ばんだ身体に吹き付ける秋風が気持ち良くて、ふと目線を上げて風景を眺める

今の自分にはあまりに綺麗すぎる

こんなにイライラしているのに、人の気持ちも知らずにゆらゆら揺れる秋桜を眺めていたら、いつのまにか気持ちまで凪いで、尖り切った心が柔らかくなっていく。

なんのために歩いてきたのか、なぜ歩くのか、もう一度自問してみる

「そんなに急ぐなら、焦るなら、電車でもバスでも、使えばいいじゃん?」

そう問いかけ、自分を戒める

時速5キロの世界の美しさを、そしてその世界でしか辿りつくことのできない果てを、横石はもう一度確かめる為に今歩いている。

難しいことは何もない

たとえ雨だろうが、嵐だろうが、その日できる最大限のことをして、前に進むこと。ただそれだけ。

たまに焦る時があれば、苦しい時があれば、目の前の風景を眺めながら、何度でも自問しよう。どんなにぐちゃぐちゃな心でも、ズタボロの身体でも、最後に戻ってくる答えはきっといつも変わらないはずだ。

「そもそも紀伊半島を回る時点で500キロ寄り道なんだよ?2キロ増えたところでなにが変わろうか?」そう思えてきてあんなにイライラしてた自分が可愛くなって少し笑えた。もう大丈夫そうだ。

気持ち新たに快晴の三重県をひたすら南下。

ここからの横石はいつも以上に強かった

遅れた分を取り戻そうとはしなくとも、気持ちが軽くなったおかげでどんどん前に進む。

国道23号に合流してからはひたすら一本道なので迷うこともなくなったおかげで更に歩調は軽くなる。体の調子はすこぶるいい。

午後2時前には35キロを歩いて三重県の県庁所在地の津市街へ

三重は静岡や福島と同じく、県庁所在地の津より四日市の方が人口は多いが、この少し寂れた地方の県庁所在地感が大都会より落ち着いて横石の肌には合っている。

ここ数日の中ではだいぶ暑い日になったが、それでも1ヶ月前の猛暑の日々に比べたら何も辛くない。岩手の猛暑が本当にキツかったけど、37度ってよく考えたら体温と同じだもんなぁ…その気温で40キロとか歩いてたら辛くないわけないわな。

そんなことを考えながら、午後4時前に松阪市へ入る。

ここまで42キロを歩き、残り8キロとなったが今日は長距離歩行の割には疲れは最小限だ。

やはり暑さがなくなり、そして身体も鍛えられたのか…いかに暑さというハードルが体を痛めつけていたのか再認識させられる。

そして今日の目的地手前では待ちに待った出会いが!!

栃木の真岡で友人のまぁ坊さんの経営している居酒屋に招待してくれた岩ちゃんさんだ!!

本当は名古屋の隣津島で泊めていただきたかったが、天候や今後の日程などの都合もあって断念、今年の旅ではお会いできないかと思っていたが、ちょうど伊勢で仕事があったらしくその帰りに駆けつけてくれたのだ

ありがたいことに差し入れもいただき、短い時間ではあったがお話ができて楽しかった

次は一緒にお酒を飲みたいなぁ…

そして今日は50キロを歩ききり、松阪市の快活クラブへ

岩ちゃんさんに頂いた差し入れで夕食と乾杯だ

明日からはいよいよ和歌山市街までネカフェもないような田舎道に突入するので、今のうちに充電など全てしっかり済ませておきたいところである。

それではまた明日。皆さん今後の横石のためにてるてる坊主作っておいてください。

歩行距離 50キロ

三重県四日市市→松阪市

総歩行距離 1933キロ

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504 件のコメント

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