時差2時間(徒歩日本横断#119)

119日目の今日は那覇のホテルで起床

その前に一泊していた月光荘に飲みに来ていた人が偶然「本当は9日まで取ってたホテルがあるんだけど用事で5日に帰ることになるからよかったら9日まで泊まっていいよ」という些細な一言がきっかけで始まった4泊ホテルライフも終了

1人じゃもったいないほど広いし、ベッドもフカフカでそれはそれは充実した那覇での暮らしを過ごさせてもらった

しかも泡盛に焼酎、ウィスキーと飲みきれなかった分をなかなかの量残してくれていたので、那覇でできた友達とかを呼んで4日のうち2日間は楽しく飲むことができた。おかげさまでお酒空きました!!(酒豪ではない、まじで)

今日はこれから飛行機で石垣島へと飛ぶのだが、飛行機の時間は9時50分に那覇空港を出る飛行機だ。

空港には国内線だし30分前くらいに着いてれば間に合うのだけど、いかんせん横石はそういうところに何故か神経質で、絶対1時間前には着いて余裕を持っていなければ気が済まないタイプなので結局8時にホテルを出て8時40分に那覇空港に到着する。ちなみに人生で唯一自慢できるのは飛行機や新幹線、電車などに乗り遅れたことがないことだ。そういうところは我ながら本当にキッチリしている。

那覇空港はコロナの影響もあってか、がらんとしている。保安検査所も全く並ぶことなく一瞬で通過して暇を持て余して外を眺める

雨は那覇に来てから一番強く降っている。まるで台風のように降り注ぐ雨が風に吹かれて幾重にも重なりシャワーのように地面に打ち付ける

幸いにも他の便では欠航も出ている中、石垣島へと向かう便は定刻通りにフライトするようだ

こうして余裕を持って空港に着いてぼやーっと外を眺める時間が好きだ。

今から乗る飛行機を見ながら、飛び立つ飛行機を見ながら、気持ちが昂っていく。

これから行くのはゴールの日本最西端の地与那国島への玄関口となる日本最南端であり最西端の市である石垣市なのだ。石垣へはフェリーが出ていないのでこの旅最初で最後の飛行機移動となる。

その遠さは今現在いる沖縄本島からさらに南西へ400キロ。鹿児島県からは1100キロも離れた正真正銘日本の果て。

9時35分。飛行機に乗り込み、定刻通りに那覇空港を飛び立った。

分厚い雲の中を切り裂くようにどんどん上昇していき

この10日間ずっと沖縄上空を覆い続けていた分厚い雲をいとも容易く貫いた

永遠に続くとも思えた空ひとつない雲を越えて、雲ひとつない空へ。

石垣島までの400キロを小一時間で飛んでしまうその力強さは、歩き旅をしている身からすれば無情にも思えるが、その何倍にも美しく思えるものだった。

あんなに悩み続けていた分厚い雲の上の青空を強制的に見せてくれる飛行機の力強さ。もう神頼みでしか青空は見えないと思い続けていたが、文明はそんな願いもあっさり叶えてしまう。

そして突き刺すような陽光は南西へ向かっていることを実感させてくれる。

そんな温かさにうとうとしていたら着陸の轟音で目が覚めた。

あれよあれよという間に石垣島へと上陸だ

すっかりコロナ仕様になった空港。難しいよねぇ、こういう島は観光がなきゃ成り立たないけどコロナは怖いし、、、

「南ぬ島」という名の通り降り立つと生暖かい風が吹いて今が12月ということも忘れてしまう。現に最高気温は25度、北海道の夏と同じレベルの八重山の冬だ。

那覇では強く降っていた雨も石垣では止んでいる。北海道の納沙布岬をスタートしてから遥か4000キロを歩き今、疑う余地もない南の島へ辿り着いたのだ。

そして今後の予定だが、まず今日は石垣空港から市街地までの20キロ弱を歩いていく。そして明日は人生初となる西表島を歩き、いよいよ明後日のフェリーに乗って与那国島へ、ゴールは次の日の土曜日にしようと思っている。

空港から市街地までの道はもう何度も通った勝手知ったる道だ。

しばらくはさとうきび畑や椰子の木が並ぶ八重山ならではの風景を歩く

石垣も南部の中心地は都会だが(都会と言っても「離島」っていう基準でね)それ以外はのどかなもの

牛が道のすぐそばにいたり

マングローブが広がったり

ガジュマルの大木が鎮座していたり

牧歌的な風景と南の島でしか見れない亜熱帯気候の風景が混在したここでしか見ることのできない風景を拝むことができる

そんな石垣の原風景を10キロほど歩いていくと市街地ゾーンへ

実はドンキホーテもある。それが石垣島だ

東京から遥々3千キロ離れている離島がこんなに栄えているのだから「日本は広いなぁ」と益々思ってしまう。なんなら山陰とか紀伊半島より都会なんだよなぁ…笑

そして今日は石垣島のゲストハウスえみっくすへ。ただでさえ安くて石垣にきたらいつも使っているゲストハウスなのだがGOTOもあって今は1000円で泊まれる激安さだ。

今年もえみっくすの看板もふもふ犬を触りまくって癒される…

そして夕方

もう時刻は18時にもなるというのにこの明るさ

本州を歩いていた時は17時には暗くなっていたから、まるで時間を逆行して歩いているみたいな不思議な気持ちになる。「西へ来た」そんな実感が一番湧いてくる瞬間だ

ふと気になってスタート地点である日本最東端納沙布岬の日の入りも調べてみる

どうやら根室では16時前には日が沈んでしまうらしい。日本には時差がないがそれは形だけのものであり、実際には2時間以上の時差がこうしてあるほど広い国なのだ。

今こうして夕暮れの空を眺めている時間に、福岡も大阪も東京も札幌も、もう真っ暗になっていると思うと益々自分の歩いてきた道の遠くを思う。

時差は2時間、それは人によっては大したことないと思う距離かもしれないが、2時間分の時差をこうして歩いてきたという事実は鳥肌が立つほどの実感なのだ。

言うなれば普段意識しない時差を実感するということは「地球」という単位を跨いで歩いてきたということ。

時間を越えて、海を越えて、今ここまできた

最後に辿り着くこの旅の終着地点は日本で一番最後に日が沈む場所。なんだか夢見心地だなぁ

もしも夏至の日の出に納沙布岬からスタートして、その日の日の入りに与那国島まで辿り着くことができたなら、日の出は午前3時半で日の入りは午後7時半。

夢物語だけど、16時間も日が出ていることになるんだな。やっぱ日本ってめちゃくちゃ広いや

いつかそんな夢も叶えてみたいなぁとふと思う

気づけばそこら中から三線の音が鳴り響く、日本一遅い石垣島の夜が始まった。

歩行距離 23キロ

沖縄県那覇市→石垣市

総歩行距離 4017キロ

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860 件のコメント

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