遺伝子の風景(徒歩日本横断#74)

74日目の今日は京都府南丹市の道の駅京都新光悦村で起床

今日はしっかり晴れ予報なのだが、最低気温を見てほしい。まだ10月の下旬なのに4度。

ここ南丹市は標高が少し高い盆地なので冷えることは想定していたが、この日は放射冷却が起こったらしく、流石に4度ともなると想定より遥かに寒い夜を過ごした。

晩秋から冬の晴れた日の夜に起こる放射冷却の特徴として「地面が特に冷える」というものがあり、地面付近は天気予報の気温のさらにマイナス3〜5度低くなる。野宿している横石としては、この日はほぼ0度の中で寝ていたことになるのだ。実際予想以上に寒いので防寒して寝ても何度か目が覚めたし、明け方付近は眠れなかった(まだこんなに冷えると思ってなかったからインナーシュラフやポンチョなどのさらなる防寒具は使っていなかったのもある)

6時前には道の駅の掃除の方も来たので慌てて目を覚まして冷え込んだ早朝に悴んだ手でテントを片付ける。

そこからコンビニに移動してイートインで温かいカップ麺をすすりながらゆっくり身体を温めて、8時に出発だ

ルートは北西方面に綾部市までの38キロ

いくつかの峠を越えていく、ひたすら山と田園風景のルートだ。本格的に山陰に突入する実感が湧いてくる。

天気は予報通り晴れ

朝のうちだけ霧が出ていたがすぐに何処かへ飛んで行った

南丹市街を歩いていき国道9号に再び合流する

そこからは最初の観音峠へ

すっかり快晴になり、朝の冷気がどんどんと温められていく。

峠自体も緩やかに上っていく感じなので、悴んだ手に上り坂を登ることで血を巡らせ、身体全体も気温と一緒に暖める

そして峠の頂上でトンネルを抜けて京丹波町へ

峠を降りると長閑な京丹波の田園風景と山並み

ついつい足を止めてカメラを構える

日本の風景って不思議で、田舎に行けばどこでも同じような風景に見えて、その時間、天気、土地柄によって全く見え方が変わってくる。

どの角度に山があるか、川は流れているか、稲刈りの時期は終わったか、家の姿形はどんなものか、そんな些細なことでも違えば全体の風景は大きく変わるのだ。だからこそ飽きることはなく、むしろ旅に出るたびに新しい日本の風景に焦がれるほど魅了されてしまう。

特に横石が好きなのは、畦道の轍が里山に伸びている風景。

昨日相方と歩きながら話していたのだが、例えば他の旅人は田舎の風景を高台から撮るのが好きな人もいるし、もっと細かく切り取って撮るのが好きな人もいる。本当に人それぞれの写し方があって、横石の場合は轍や川がまっすぐ伸びているのが好きなのだ。気づけばこの構図ばかり撮っているのだが、そうすることによって地面と平行に撮っているはずの風景がどこまでも奥行きを持って広がって見えてくる。

なんかこういう風景を眺めてると、本当に懐かしいというか、胸の奥が締め付けられるような気持ちになっていく。

遠い昔にこの場所に来たことがあるような、そんな気持ちになるのだけど、それってあながち間違ってはいない気がするんだ。

何世代も前の自分たちの先祖の誰かにとってはこういう日本の原風景って当たり前なわけで、そういうものを見てきたDNAが現代を生きる横石たちにも刻まれているんだと思う。だからこそ都会で生きてきた人もこういう古里に来るとどこか懐かしくて切ない気持ちになるんじゃないかなぁ、なんて本気で考えているのさ。

今の人はアスファルトの敷き詰められた都会で生きていけるのに、それでも旅行や旅でこうして田舎の風景を見に来るのって、きっと刻まれた遺伝子の風景を求めているんじゃないかなって、そんな馬鹿な妄想をしている。

そんな故郷の風景広がる京丹波からはいよいよ標識に鳥取の文字。160キロっていうのはまだまだ先なように見えて、実はあと5日もすれば鳥取に着いてしまう距離だ。もはや感覚はガバガバである。

そのままお昼時なのでミニストップで休憩して(ミニストップっておにぎり美味しいし、ほぼ必ずイートインとか休憩のベンチあるから本当にありがたい)そのまま国道9号をそれて国道173号を綾部方面へ

相変わらずのどかな風景の中、緩やかな峠の上り下りを繰り返す

のどかすぎて気持ちも優しくなったので道端に出て今にも轢かれそうなカマキリくんを避難させてあげようと思ったら

最高潮の威嚇ポーズ

おいおい、せっかく助けてやろうと思ってるのに…

普段ならこのまま放っておくところだが、今の横石は気持ち的には仏様なのでしっかり茂みへ返してやった。(このあと轢かれて潰れてるカマキリ2匹見て少し心配になる)

峠はまだまだ続くのでどんどん上っていき

3つ目の峠の頂上で綾部市へ

そろそろ寝床を探さなきゃなのだが、綾部市にはお決まりの道の駅などが無いので悩んでいたが、どうやら市街地すぐの山手に公園があるらしいのでそこへ向かうことに

少し高台にあるので綾部市街を一望できる抜群のロケーションだ。

広い公園でアスレチックなどが沢山あり人も多かったので少し静かな場所を探していると

いい感じの東屋があったのでひっそりとゴール

そのままボケーっと日が暮れるまで町並みを眺めて

誰も来なそうなのを確認し、日が落ちると同時にテントを立てた。本当は「綾部の夜景を見ながらブログ更新してます」なんて言いたいが、余裕で寒くて外にいれないのでテントにそのまま潜り込む。

少し遠くで聞こえる自動車や電車、町の音を聞きながらのんびりテント生活だ。

明日はいよいよ兵庫県を目指して歩く

それではまた

歩行距離 38キロ

京都府南丹市→綾部市

総歩行距離 2535キロ

今日もブログを読んでくださってありがとうございます!ブログランキングにも参加しているので是非下の日本一周ボタンを押して応援してください!

にほんブログ村 旅行ブログ 日本一周へ


にほんブログ村

364 件のコメント

  • What’s Slim Over 55 Review?
    Within this program, you will find four herbs to include in your
    diet regime, along with a few workouts to help improve
    your metabolism.
    It is not about those fancy herbs, but it is just a sort of staple herbs which are readily
    available on your kitchen.

    There’s not any magic pill that could melt away your excess fat; it requires some effort on your part too.These herbs promised
    to assist in restoring hormonal balance, enhance digestion, and assist in attaining your
    weight loss quest in a brief period.

    It asserts the suggested herbs are mild diuretics and operates by reducing water weight.Additionally,
    it includes herbs which have a thermogenic effect and
    boost metabolism.

    And also herbs that can reduce your feelings of hunger.The writer claimed it can help
    you to lose 3 lbs per week and make you feel younger.

    Slim Over 55 Diet Program Creator
    Aline Pilani is the maker of the Slim Over 55 eating
    routine program.

    She is a guaranteed mentor and a notable nutritionist with
    long stretches of understanding.

    She has planned this program to make the weight
    reduction process for ladies significantly simpler and basic.

    This program depends on logical realities and research, which implies you can confide in it totally.

    She has composed this guide in basic and straightforward
    language and there is video instructional exercise making it much simpler to follow.

    What You Will Learn Slim Over 55
    ​Over six full-body workout videos and therefore the workout plan that you simply
    can follow for subsequent 30 days during which Aline shares her best metabolism-boosting tricks.

    Each workout video comes with full voice and video instructions.

    You can also modify the workout consistent with your fitness level, so albeit you’ve
    got a health issue, you’ll do exercise safely.

    The first five workout videos are about 30-35 minutes long, including the warm-up,
    and stretching, while the 6th one is merely 18 minutes
    long because it is intense!
    Conclusion
    You are very lucky to find this superb app now
    just for $7.

    The normal price for that is $ 47 but should you buy it now then you’re able to
    acquire such a massive discount!

    Therefore, if you do not delight in the end result or anything concerning it,
    then you can request a refund.

    Not only the price but you’ll also get a 60-day 100℅ money-back guarantee too!

    https://slimover55review.weebly.com/home/slim-over-55-review

  • I am really impressed along with your writing talents as well as with the layout for your blog. Is that this a paid topic or did you customize it yourself? Either way keep up the nice high quality writing, it’s uncommon to peer a nice weblog like this one nowadays..|

  • A person essentially lend a hand to make critically articles I would state. That is the very first time I frequented your web page and to this point? I surprised with the research you made to create this particular submit extraordinary. Magnificent job!|

  • Pretty component of content. I just stumbled upon your weblog and in accession capital to assert that I get in fact loved account your weblog posts. Any way I will be subscribing to your augment and even I achievement you get right of entry to persistently quickly.|

  • Hey there, I think your website might be having browser compatibility issues. When I look at your blog in Ie, it looks fine but when opening in Internet Explorer, it has some overlapping. I just wanted to give you a quick heads up! Other then that, amazing blog!|

  • コメントを残す