旅立つのなら(徒歩日本横断#33)

昨晩、2年前から様々な場面で旅中お世話になっているヨシヒロさんが仙台で素晴らしいホテルをサプライズ予約してくださっていたのに加えて、更なるサプライズが起こる

それはホテルに着いてのんびり5日ぶりの温泉に浸かって、出た時にふとケータイを見た時だ

去年の旅路で北海道から新潟までを共に歩いた皆さんご存知、相方タクマのSNSで「仙台上陸。横石にエサ(酒)をあげにきた」というつぶやきが上がっていた。そこにはしっかり仙台駅とタクマの顔が写っていた。

予想だにしないサプライズ連絡。

いや、たくまが今仙台にいることが信じられなくて、思わず電話。

「あぁ、きちゃった。」

いや来ちゃったじゃねーよww

来ちゃったで来れる距離ではねーよww

思わず笑いながら、まだそれが現実とはわからないくらいにフワフワした気持ちのままに、

「ホンモノのタクマだ…」

会ったときの感想はそれ

嬉しいのは嬉しいんだけど

いまだに全く実感が湧かなかった

だってさ、ここ仙台だし、友達に会うのは埼玉帰ってからだと思ってたし、心の準備もできていなかったから…

そして更なるサプライズ

それを知ったヨシヒロさんが

「ホテルの夕食、2人分にしといたよ」

まさかのメッセージ

タクマと2人で夕食の日本食レストランに向かう

高級感あふれる店内を、貧乏感溢れる男2人が席に座る。

なんとヨシヒロさんにはお酒も飲めるようにしていただいたらしく、地元クラフトビールで乾杯。こうやって友達とお酒を飲めるのは1ヶ月以上ぶりか、ここに来てようやく実感が湧いてきた。「目の前に相方がいるんだ」と。

タクマはこう見えても新入社員として立派に働く社会人だ。そんな奴が貴重な休みを使ってまでわざわざ仙台に。こんなに嬉しいサプライズがあるだろうか。いつも通り1人で過ごす仙台だとばかり思っていたが、一気に幸せを実感する。

そして目の前に次々と並べられるご馳走の数々

先付けからやってくる松茸。しかも肉厚。

人生で初めて松茸を食べ、今までは「松茸の味お吸い物」のなにが松茸の味なのかわからなかったが、ここにきてやっと分かった。「あぁ、あれが松茸の香りだったのか」

確かにこの香りは普通のキノコでは出せない優美な香りだ。タクマも目を丸くしながらモグモグ味わっていた。

そして新鮮極まりないお造り

今が旬の秋刀魚の押し寿司に合鴨のロース

黒毛和牛をふんだんに使ったコロッケ

他にも人生で食べたことのないような高級な品々が次々と来るが、もう写真を撮る余裕はないほどに食事とお酒を楽しむ。もちろんタクマとの会話も。

タクマは横石にエサをあげるどころか、ヨシヒロさんに超高級なエサを横石と一緒にもらっていた笑

ヨシヒロさんには本当に横石もタクマもお世話になってばかりだ。いつも道中で歩いてる俺らも知らないような知識を教えてくれたり、気にかけてくださる優しい旅人大先輩だ。

本当にありがとうございました。この御恩はいつか2人がもっと大人になったとき、この道のどこかを今の横石やタクマと同じように、歯を食いしばって、それでも前を向いて進んでいる未来の旅人に返せたらなぁ、なんて思ってます。

なぁタクマ、そうしような。繋げていこうな。

ほろ酔いになった頭で、美味しいご飯で満たされたお腹で、夜風に当たりながら仙台の夜を歩く。

歩き始めた頃には信じられなかった、ネオンの眩しさ、人の多さ、賑やかさ、華やかさ…

いつの間にか、遠くへ来ていたんだなぁ

俺もたくまも、ずいぶんと旅をした気がするなぁ。遠く、深く、この道の上を、2人で。

でもまだ2人とも、旅は完結してないんだから

タクマは波照間

横石は与那国

道も時期も違えど、辿り着くべき理想は同じ

「うつくしいものを美しいと思える心を持ち続けること」

「この道の果てを自分の足で見に行くこと」

今は去年の怪我でまだ満足に歩けないタクマは、会うたびに言ってくる「まだ夢の続きがみたい、俺の旅は終わってない」

先にこの夢の続きを俺が見てくるから、のんびり怪我、治しといとくれよ。またしっかり歩けるように、後悔なく前に進めるように。凛としていこう。

少年よ旅立つのなら
晴れた日に、胸を張って


少年よ旅に出たなら
雨も降る、顔を上げて

タクマは次の日の朝早く、バスに乗って、もういなくなっていた。

だけど、確かに、この道のどこかにいるのだろう。

さぁ横石も歩こう

ホテルで豪華すぎる朝食をお腹に蓄え、準備は万端。

今日は遅めの9時スタートとはなるが、しっかり34キロを歩いて福島市方面へ国道4号をひたすら南下だ。

本当は国道6号という宮城から福島、茨城と海沿いを進むルートをとりたかったが、宮城から下の福島エリアは原発の影響で未だに徒歩と自転車、バイクは不通となっているところがあるので、断念せざるを得なかった。

4号は仙台から南はさらに幹線道路となり、正直に言って視覚的に楽しめる場所はほとんど無いが、今日は色々と考えながら歩く日にしよう。景色で楽しめなければ頭の中で楽しめばいい。思考に耽る時間だけは山ほどあるのだから。

4車線、多いところでは6車線の幹線道路をただひたすら歩いた。午後からは青空も覗く

たまに姿を見せる田園風景は、日に日に黄金色に輝き、眩しく、視界に飛び込んでくる。

尻尾の付け根が無くなって道端に落ちていたギンヤンマの亡骸をそっと拾う。息絶えた後に自転車に踏まれでもしたのだろう。

最高飛翔速度100キロで太陽を水銀色に反射しながら飛ぶこのトンボは昔から横石にとって青空よりも眩しい憧れの存在だったんだ。

どんな虫よりも速くて美しくて、そんな憧れが道端に転がっているのがやるせなくて、拾い上げたその身体を草むらに返した。

せめて味気ないアスファルトで朽ちるのではなくて、生まれ育った宮城の土で眠って欲しい。

最近は生き物たちの亡骸が道端に増えてきた

草木も少しずつ茶色くなっていく

夏は確実に

だけども少しずつ

終わりに近づいている

歩行距離 34キロ

宮城県仙台市→宮城県大河原町

総歩行距離 1013キロ

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