線香花火(徒歩日本横断#35)

35日目の今日は福島市内のホテルで起床

たっぷりの朝ごはんで英気を養い、いざ出発!

と行きたかったところだが、今年1番体調がよろしくない。風邪というか、昨日の寒暖差アレルギーの症状が後を引いて頭がボーッとしてる感じだ。ニュースをつけると福島は今日35度の猛暑日予報。この体の状態で今日から阿武隈高地を横断する予定だ。猛暑の中、38キロを歩いて山を越えていく自信がなかった。

割と本気で今日歩くべきかを考える。

むしろホテル泊ではなかったら確実に歩けないくらいに体調は悪かっただろう。悩める状態にまでは回復したことに感謝して、本気で考える。

結論「まぁとりあえず歩いてみよう」

ウダウダ考えても時間は過ぎるだけだし、なるべく暑くなる前に歩き出さなければそれこそ本末転倒だ。

福島市街を歩き出す。

8時過ぎで既に30度を越えているような暑さ

やはり頭がぼーっとしている

「よし、やめよう」

そう思いネットカフェに行こうとするが、足が止まる

「いや、ここでやめたら、次から苦しくなったときに歩けなくなる」

そう思えば思うほど「歩こう」という気持ちが湧いてきて

気づけば福島市街を眼下に見下ろしていた

峠に入っていたのだ。もう後戻りはできない

そう考えると自然と迷いが消えて、頭のぼやけも消えていく

既に体のモードは「歩くか歩かないか」から

「この峠を越えていく」という戦闘モードになっていた。

今日の獲得標高は38キロで800m

これは去年歩いた北アルプスレベル

もちろん標高はそこまで高くないがとにかく激しいアップダウン

ジェットコースターのような道を本調子に戻りつつある身体で越えていく。

そんな道中

目の前にフラフラと落ちてきた瀕死のタマムシ

古くから民芸品としても扱われていた、美しい森の宝石の最期を見届けるために拾いあげる。掌の上で最後の力を振り絞り羽を開き、またこの空に飛び立とうと踏ん張る。まるで線香花火のように、最後に煌く儚い羽の虹色。

命の煌めき

やがて動かなくなる。どうやら死んでしまったようだ。その羽を1枚取らせてもらって、お守り代わりに大事にバックパックにしまった。

タマムシは死んでもその美しさは残り続けるという。横石もそのパワーをもらってこの旅を、いや、まずは今日という日を歩き抜こう。

暑さは12時過ぎからピークだ。正直峠の連続と暑さで朦朧としている。目の焦点が合わない時もある。木陰でこまめに休憩を入れた時の涼しさに救われながら、少しずつ前に進んでいく。

山間を抜けて遠く奥羽山脈から抜けてくる涼風も全てが打ち消される酷暑。目の前に見えているのが陽炎なのか、それとも横石の脳が暑さで歪んでいるだけなのか、もはやわからない。

普段ならこの暑さと峠は許容範囲だが、やはり朝の体調不良が祟っている。

阿武隈川を渡って、さらなる山道へ

今日は県道も通ってないほど細い道を歩いているので、風景だけは綺麗だ。車も全く通らずフラフラしても心配いらないのは不幸中の幸いか

そして、なんとか獲得標高800と猛暑の組み合わせを体調不良の中乗り切り、今日最後の峠を登り切る

お金ならあまり無いけど
いつか見た海へ行こう
そこでただあくびをして
きっとそれでいいよ

目の前に広がる青い空とコスモスの花畑

今日散々苦しめられた空なのに、涙が出そうになるほど美しく見えた。

自然は時に厳しく、それでもこうした優しい顔も見せてくれる。それが良くも悪くも、こうして自分の旅を彩ってくれる。

毎日見ている空なのに、同じ空は決して無い

毎日歩いている旅路なのに、同じ旅路は決して無いのと一緒で。

さぁ、後は下るだけ、やっと今日という日が報われた気がした。今日歩かないでネットカフェに篭っていれば後悔はしたかもしれないが、歩いた今は後悔していないのがまた不思議だ。

タマムシの羽はどうしようかな。母親からもらったお守りの中に入れておこうか。

そして今日の目的地は最近テレビに出て話題の旅人の聖地

奥州福島 聖石温泉だ

ここは600円を払って温泉に入れば、無料でキャンプを出来る、まさに旅人の救いなのだ。

この聖地はそれ以外にも聖地たる所以があるのだが、詳しくは明日書くとして、まずは今日頑張った自分を褒めてゆっくり温泉に浸かるとしようか

それではまた明日!

歩行距離 38キロ

福島県福島市→福島県田村市

総歩行距離 1099キロ

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