聖地(徒歩日本横断#36)

36日目の今日は新旅人の聖地、福島の聖石温泉で目覚めた訳だが、とてつもない聖地だったので昨晩の出来事をここに記しておこうと思う。

まず聖石温泉は去年からキャンプ場を開設した正真正銘、旅人にとっては新しい聞こえだ。当たり前だが横石も去年初めて知った。基本システムとして600円で温泉に入れば、すぐ横のキャンプ場は無料で使えるよ!っていう感じで、旅人にとっては温泉のすぐ横にキャンプ場があるだけでとてつもなくありがたいことはお分かりと思うが、聖石温泉が聖地たる所以はそれだけでは無い。

まず温泉は兵庫の有馬温泉に似た金の湯。保温効果抜群でゆっくり浸かれる。

そして、温泉に入った後休憩所でのんびりして午後7時前頃だろうか、

「よし、ミーティング始めるぞ」

大将の一言で休憩所は一気に宴会場となる

ようするにミーティングという名の飲み会だ

もちろんその日によっておつまみの量や質などは違うらしいが、大将曰く今日は「当たり」らしい

カツオに肉にメンチカツ…それにお酒…

「当たり過ぎません?!」てか、お金どうすれば…

そう聞くと大将は言う。

「旅人はお金をあまり持ってない人はいるし、ウチは善意で出してやってるんだよ!もちろん気持ちとして頂くことはあるけど、そんなの気にせずジャンジャン食べ!」

いやぁ、本当にホスピタリティに溢れすぎていて、またも愚問をしてしまう

「いやでも、こんなに悪いですし、もう少しお金とっても…」

すると大将

「いいんだよ!旅人には分け隔てなく、この聖石でたっぷり楽しんで休んでもらって、最高の旅の思い出にしてもらうのがいいんだから。お金お金って言ってると旅人さん達来れなくなっちゃう人がいるでしょ?みんなに楽しんでもらいたいんだから!ただ、その代わり、陽大くんが社会人になって稼いだら、そのお金でまたここに来て、今度は定食でもがっつり食べてお金使ってくれればそれは嬉しいし、ありがたいし、そういう人たちが増えた方がこっちとしても気持ちいいだろ?次は違う旅人や友達を連れてきてくれてもいいし!とにかくどんな旅人でもうちは大歓迎するから!」

なんと男気に溢れた…

少しでも損得勘定で考えている自分が情けないと同時に、いつのまにか大人になってしまったのかと悲しくなる。損得じゃなくオモテナシするからこそ生まれる繋がりと、新たなお客さん。そうしてさらなる旅人の聖地を目指すのだそう。

確かに去年からのたった一年で急激に旅人界隈で有名になり、テレビにも出た聖石温泉だが、その飛ぶ鳥を落とす勢いの裏側には旅人に対する果てしないほどのホスピタリティがあった。(もちろんいつも美味しいご飯が出てくるわけでも無いよ、善意だから。でもそのホスピタリティ精神だけはこの大将がいる限り絶対に変わらないと思います)2.3年後には旅人誰もが知っている、「福島といえばここだよなー」という正真正銘の聖地になっている未来が見えるくらいだ。

もちろん沈没大歓迎。横石も「沈没していきなよー」とみなさんに言われたが、沈没は昔からどうも性に合わず、進みたくてしょうがない系旅人なので後ろ髪引かれる思いでお断りをする…

明日は明日の風が吹く。だから横石は明日も進む。

そして宴の途中、明日もまた歩くので21時には先に寝かせていただいたが、この宴はどうやら夜中2時まで続いていたらしい笑

もちろんキャンプ場にはその声は届かないので、早く寝たい人も安心して眠れますよ。次の日沈没したい人は夜中まで大宴会をすればいいし、現に横石も歩き旅ではなかったら確実に深夜まで飲んでいたくらい楽しかった笑

そして朝

昨日のアレルギーを引きずった体調不良も完全復活。気持ちいい朝日に照らされていざ出発。

なんと大将は「昨日のあまりだから持ってけ」と爆弾おにぎり2つと梅干しまで用意していただいた…本当にここに600円しか使わなくて良いんだろうか…でもこの御恩は旅が終わったら遊びに来てしっかり返そうと思う。タクマとかヨツらへんを連れてきたら喜びそうだなあいつら。

その時は横石の奢りでみんなに沢山食べてもらって温泉入ってもらおうと思う。

そして聖石温泉もう一つの名物

「出陣の儀」

大将が旅立つ人のこの先の無事を祈願して螺貝を吹いて見送る。不思議とこの音を聞くと奮い立つんだよなぁ…

そうして名残惜しくも聖地を満喫し、新たな歩みを踏み出した。

聖石温泉は北海道のライダーハウスと沖縄のゲストハウスのゆんたくの良いところを組み合わせたような、新しい聖地にふさわしい場所であった。

そして今日はいわきまでの道の途中にある道の駅へ35キロ歩行。秋雨前線の影響で今日から天気は崩れると一昨日福島のホテルで見た天気予報のお姉さんは言っていたのにがっつり晴れてる。

暑さには気をつけなければいけないが、ピークは過ぎたようで少し過ごしやすい暑さになってきた。そして体調も復活した今、峠中心の今日も35キロ程度だったら全く怖くはない

道中コーラでしっかりカロリー休憩を入れる余裕も見せながら

山あいのノスタルジアな風景をのんびり眺めながら前進前進。峠も昨日ほど急ではなく、穏やかな上り下りだ。国道はこういうところがありがたい。基本車がたくさん走る幹線道路の国道は県道やその他に比べて峠は緩めなのだ。

そして目の前に広がる真白の絨毯

新蕎麦の時期が今年もやってきた

収穫はまだかまだかと風に揺れる花達。

新蕎麦の時期が来ると、「あぁ、涼しくなるなぁ」と感じると同時に季節の変わり目を感じ少し寂しくなるんだよなぁ。もう秋は目前で、気づけば冬になって1人取り残された気分になるんだ。

夏は生き物達が沢山いてにぎやかだった旅の夜が、霜が降る冬の日は世の中の全てが凍りついたように無音で、自分の呼吸音しか聞こえないテントの中で寒さに震えながら寂しくなるんだ。

そんなことを思っていながら今日唯一のトンネルを抜けると

目の前は本当に世界が変わったかのような土砂降り。リアル川端康成の世界。

本当にラッキーだったのが、横石が今日唯一のトンネルに居たことだ。トンネルにいれば雨には濡れないし、ちょうど時間もお昼だし休憩としますかー。

トンネルの中で食べる大将特性爆弾おにぎり

これ一個で米一合ありそうな勢いだ

もちろんトンネルには広い歩道があるのでそこに座り込んでいるが、雨宿りとはいえここまで浮浪者感溢れる光景を22歳が醸し出すこともなかなかないのではないか。

だいぶ旅で図太くなったな、俺よ…

まぁこれは不可抗力だし、20分ほど休むと雨も止み

むしろ雨のおかげで道路が濡れてひんやりと歩くのが楽になったくらいだ。恵の雨とはこういうことか。

そして1時間もすればすっかり晴れて

はい気持ちいい。

流れる秋雲を追いかけるように順調に歩く

やはり体調がいいと心も軽やかだ

緩やかに上り続けた峠も標高500mほどに達したところで

今日の目的地平田村へ

ここから国道49号に合流し、今日は道の駅ひらたで寝る予定

辿り着くとありがたすぎる畳の休憩所

東北は本当に寝やすい畳の道の駅が多いなぁ

と思いきやまさかの「宿泊禁止」の張り紙

だがこれ以上進みようがない歩き旅なのでダメ元で許可取りにいくと

「仕方ないもんねぇ!全然いいよ、ごゆっくりー!」

ありがたすぎる…もうお掃除して明日の朝出発しようこれは…

ということでひっそり寝かせて頂きます!

明日はいよいよいわき市へ

福島最後の市町村にして最大の都市に突入だ(福島は県庁所在地福島市が実は人口3位で1位いわき、2位郡山の珍しい県だよ)

はい。おやすみなさい。

歩行距離 35キロ

福島県田村市→平田村

総歩行距離 1134キロ

結構東北も歩いたなぁ…

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